ココロ-タスケテ、ダレカ-
涙がボロボロと溢れ出した。
自分ってなんて情けないんだろう―――。
後輩の前でこんなに泣いちゃって―――。
陸は持っていたボールを落とした。
そして泣き崩れた。
華緒流が陸を抱き締めた。
「華緒流、ありがとう………。」
陸は喉を詰まらせながら必死に言う。
「あたしって情けないね。先輩なくせに。ゴメンね?」
後輩のみんなが、
「情けなくないです!!陸先輩はカッコいいと思います!!」
「そうですよ!!先輩、自分を責めないでください!!」
と泣きながら言ってくれた。
陸はとても嬉しくて何度も何度も『ありがとう』と言いながら頷いた。