ココロ-タスケテ、ダレカ-
★第Ⅴ章 生きること。
返して…!
陸は救急車に乗せられ、1番学校に近い総合病院に運ばれた。
町田先生は救急車に一緒に付いて行った。
救急車の中で先生は陸の母親が勤める仕事場に電話した。
『はい、お電話頂き、ありがとうございます。スーパーセンター未来屋です』
「あの、〇〇第一中学校の町田と言う者ですが、そちらでお働きの相葉さんはいらっしゃいますでしょうか」
『少々お待ちください。タイムカードを確認いたします』
と事務の女の人が言う。
『確認いたしました。ご出勤してますので少々お待ちください』
と言い、受話器から明るい音楽が流れた。
3分ぐらい経過した頃、音楽が消えて、家庭訪問の時やPTAの時、聞き覚えのある声が聞こえた。
『はい、お電話変わりました、相葉ですが、』