夏の恋~君に恋した~
それから俺たち二人は毎日、日が暮れるまで遊んだ。
「あたし、もう東京に帰るね…。」
えっ?ちょっと待ってよ。
「いつ帰るの…?」
「今日のお昼ごろ…。」
いきなりすぎる。まだ少ししか遊んでない。もっとここにいろよ。
「……そうなんだ…。」
「ごめんね…。慎ちゃん…。」
「いいよ……。しょうがないんだから。」
本当は離れたくない。でもどうしようもないんだから。
8歳にしてはすっごく格好つけてた。
だって『離れたくない』って喚いている姿を君に見られたくなかった。
『格好悪い』って思われたくなかった。