恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-
コートに戻った私達を待っていたのは、宮崎鉄平だった。
「初めまして。宮崎鉄平といいます。今日から軟式テニス部のコーチをすることになりました。何年も前だけど、この中学で軟式テニスをしていたので、先生から声をかけていただきました。え~っと・・・・・・練習は想像以上にキツいと思うんで、頑張ってください」
目が合わなかった。
それだけで泣きそうになった。
「え~っと、それから・・・・・・ 俺はやる気のあるヤツにはとことん付き合うつもりだから、遠慮なく」
そう言って、やっと私の目を見た。
好き。
好きすぎる。
てかありえないくらい好き。