恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-
恋
―恋―
恋、憧れるけど、今の私には程遠い。
部活、勉強、受験、いろんなことが忙しくて恋しているヒマなんかない。
ってのはイイワケで。
「恋は突然降ってくるから」
「心配しなくても、凛にもいつか降ってくる!」
そう言われてもピンとこない。
それは私がまだ恋を知らないから。
かっこいいなって思う人はいる。
優しくて、素敵だなって思うクラスメートもいる。
でも、その子に彼女ができたって聞くと、そうなんだ~って思って冷めていく。
別に泣いたりなんかしないし。
苦しくない。
それは恋じゃない。
だって簡単に止めることができる。
みんなが言う“抑えることができない”ってキモチがきっと恋なんだ。