恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-
「風邪引くから着替えた方がいいんじゃない?俺、見ないから着替えていいよ」
「嘘だぁ~!絶対薄目開けて見るでしょ?」
「ばかか!!中学生の着替えなんて見ないって」
「それって・・・・・・ひどい」
当たり前だけど。
鉄平にとっては私なんて子供だし、私の着替えシーンなんか見ても何とも思わない。
「そういう意味じゃなくて。とにかく早く着替えろ」
鉄平は顔にタオルを乗せたままソファに横になった。
私は鉄平の視線を気にしつつ、Tシャツを着替えた。
「終わりました」
「ん?あ、そうか」
タオルを顔から外した鉄平はすごく眠そうな顔をしていて、またキュンとした。
「お茶、飲む?」
私は、かばんの中のペットボトルを遠慮がちに鉄平に渡した。
「いいの?喉渇いてるけど・・・・・・ 間接チュ~になっちゃうよ?」
なんか鉄平いつもと違う。
何か、違う。
ドキドキする。