恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-




「なぁ、これ俺のこと?」



鉄平はソファの横の壁を指差した。




「何?」



「これ。ここに相合傘、書いてある」



「嘘!!誰が書いたの?」



「鉄平って書いてある。こっちは、凛って・・・・・・」





きっと敦子の仕業だぁ~!


このかわいい字は敦子。




「冗談で書いたんだと思います」




動揺した私はお茶のなくなったペットボトルに口をつけた。







「いいな。中学生って」



鉄平は、小さな窓から暗くなった空を見つめながら言った。





< 64 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop