恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-
さよならなんて
―さよならなんて―
ドキドキして眠れない夜だった。
鉄平に言われた言葉をひとつずつ全部思い出した。
“中学生同士なら付き合っていたかもしれない”
“かわいい”
“約束の握手”
知らない鉄平。
大人な鉄平。
ドキドキした。
でも、もっともっと鉄平のことを好きになっていた。
どうすればいいんだろう。
逃げたこと、謝らなきゃ。