恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-
プルルルル
プルルルル
『はい?』
出た。
いつもと声が違う。
「兵藤と言いますが」
『あ、凛か?』
普通に“凛”って言ってくれたことにホッとして、体の力が抜けた。
「急用じゃないのにかけてごめんなさい」
『いいよ。別に用事がなくても。どうした?眠れないのか?』
すごく優しくて、泣けてくる。
冷たくされたらどうしようかと思って・・・・・・
怖かった。
だって、男の人ってよくわからないから。
初めての恋だもん。