To you loved

あたしと桜は屋上に来た。
生暖かい風が、今は冷たい風に思えた。
「話したいことって・・・何?」
あたしは恐る恐る聞いた。
「うん、あのね・・・恭也先輩のことなんだけど・・・。」
あたしは大きく目を見開いた。
恭也はあたしが1年のときに
付き合っていて・・・
もちろんキスだってしたし
それ以上だってやった。
でも、裏切られた。
別れた今だって
腹いせで悪口を言ってくる。
あたしはそんな最低男と付き合ってしまった。
そんな自分が情けない。
「ごめんね。こんな話聞きたくないと思うけど・・・やっぱ言ったほうがいいと思って。」
桜が申し訳なさそうに言った。
「美羽って自分の写メ、恭也先輩に送ったよね?あれ、みんなに出回ってるよ・・・。」
「え・・・何?嘘でしょ!?もしかして恭也がまた腹いせで・・・!?」
あたしは愕然とした。
写メ送ってって言われたから、送っただけなのに。
まさかそれをみんなに送るなんて・・・
「恭也先輩がやってることは、立派な犯罪。なんなら警察に言ったりしてもいいんだよ?」
「そんな、警察なんてすごい大事になっちゃうじゃん。あたしどうすればいいの・・・?」
あたしはその場で泣き崩れた。


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