【花集】水たまりに映る花火
二年目も、三年目も。


同じように奏大君は花火大会が終わった後、宮部さんと一緒に花火を買いにきた。





そしてもうすぐ、四年目の夏がやってくる。


「奏大、ルーシア買っておいてね」


宮部さんは会計をする奏大君にそう告げて、店を出て行く。


「ったく。煙草は止めろって言ってるのに・・・ごめん、みずたまりさん。ルーシア一つくれる?」


「あ、うん・・・・・・」


私は後ろの棚からルーシアを取り出し、バーコードを読み込んだ。


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