【短編】生チョコ
「まだ気にしてるんですか?」

それでもなお、ふんわりした優の声が私に語りかける。

「サーブと間違えたんですよね。だからスマッシュ打っちゃったんですよね。」

「慎也、生チョコ嫌いだって」
私は冷たく話しかけた。

優もバドミントンやめなよ。恋に夢中になっちゃいなよ。

私たち、邪魔者なんだよ。

優の見つめる目は、笑い尽くしてしまったかのような目をしていた。
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