短編■ 「誠に遺憾です」
“また”、だ。
聞かなくても分かる。妹は“恋”をした。出会って1時間の男に。
私も一緒にトイレに向かう。“やっぱり双子だね”と言われながら。
女子トイレに入るなり、妹は浮かれモードだ。
「私好きになっちゃったかも!!」
惚れっぽいから仕方ない…。はしゃぐ彼女は可愛い。
けれど、「私だけに優しくなーい?早田さんより私狙いじゃんかー?」と、
自信満々な妹は可愛くない。
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