短編■ 「誠に遺憾です」

「おねーちゃん知らないの?さっきのB校のイケメンって有名な――」


そう、確かに声をかけてきた男子は、カッコイイと噂の彼だった。

もう私に切り札はない。


ただ妹が意気揚々とメールをするのを眺めるだけ。


「情けないよー私あんな妹イヤ!!ゆとり過ぎる!!」

『いやいや、俺らもゆとりじゃん』

「でもっ、だってバカなんだもん!!」

妹の愚痴を彼氏にぶちまける。


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