LOVE DAYS
Chapter.1
運命
「えー2人とも彼氏いないんだ!?」
「いないよぉ!ねっ沙穂」
鼻を突くいろんな匂いが混ざったカラオケの一室。
友人のマユについて来たら、合コンに参加させられた。
「沙穂ちゃーん?元気ないね」
男が私の肩に手を回す。
香水と煙草の匂いが染み付いていて、異様な匂いを放つ学生服。
─────早くこの場から逃げ出したい。
「・・・ちょっとトイレ」
そう言って男の腕をすり抜け、重い扉を開いて外に出た。
トイレに駆け込み、携帯を開く。
もうあの場に戻りたくない。
『用事が出来たから帰るね。ごめん』
マユにメールを送ると、少しメイクを直しトイレを出た。