ジャクソンとマイケル
「最後、フォーメーション3!」
ガサゴソガサゴソ。虫たちの一生懸命動くさまは、なかなか堂に入っている。このまま何かのコンテストに参加しても結構いい線いくかもしれない。
そんなことを思っていると、虫たちによる人文字ならぬ虫文字は、最後の言葉――アルファベットのユーの字を描き出した。
オイラのサクラへの思い。それは―――
『アイ ラブ ユー』
虫たちの見事な連携によって、オイラの気持ちはサクラへと無事に伝えることが出来た。これで、サクラもオイラの存在に気づいてくれるはず。
サクラは、両手でギュッと震える体を抱えるように抱きしめて、顔は下を向いてしまっている。
どうやら、感動のあまり言葉も出ないらしい。と、そこに場違いなほど暢気な声が響いてきた。
「ごめん、サクラちゃん。一番近くのコンビニになくてさ。でも、ほら、あったよ虫除けスプレー」
サクラは、下を向いたままおもむろにそれを受け取ると、新品特有の包装されたビニールをビリビリと破り捨て何の躊躇もなく『ユー』の字のまま止っている虫たちに向けて吹きかけた。
ガサゴソガサゴソ。虫たちの一生懸命動くさまは、なかなか堂に入っている。このまま何かのコンテストに参加しても結構いい線いくかもしれない。
そんなことを思っていると、虫たちによる人文字ならぬ虫文字は、最後の言葉――アルファベットのユーの字を描き出した。
オイラのサクラへの思い。それは―――
『アイ ラブ ユー』
虫たちの見事な連携によって、オイラの気持ちはサクラへと無事に伝えることが出来た。これで、サクラもオイラの存在に気づいてくれるはず。
サクラは、両手でギュッと震える体を抱えるように抱きしめて、顔は下を向いてしまっている。
どうやら、感動のあまり言葉も出ないらしい。と、そこに場違いなほど暢気な声が響いてきた。
「ごめん、サクラちゃん。一番近くのコンビニになくてさ。でも、ほら、あったよ虫除けスプレー」
サクラは、下を向いたままおもむろにそれを受け取ると、新品特有の包装されたビニールをビリビリと破り捨て何の躊躇もなく『ユー』の字のまま止っている虫たちに向けて吹きかけた。