☆オカマに恋した☆
「男でも女でもなく、多分これから先ずっと……




アタシは……




誰も好きには、ならないと思う」



 愛は寂しそうに、伏し目がちに言った。




まるで自分自身に確認するみたいに、ゆっくりと。




「どういうこと?」



 私は一気に力が抜けて、傘を引きずりながらいった。




 家に着くまで、その疑問を何度尋ねても、愛は答えてはくれなかった。



愛は今まで本気で、誰かを好きになったことはあるのかな?




それとも誰かを、物凄く好きだった辛い過去でもあるのかな?
< 101 / 246 >

この作品をシェア

pagetop