☆オカマに恋した☆





胸がつまって、言葉がうまく出て来ない。





しばらくたってようやく、弱々しい声で私はこう言った、



「見ちゃったの……」



 白い息と共に、この言葉も消えていったらいいのに。




でも、もう後には引けない。




愛は黙ったまま、私の方を見つめてる。



「愛が女の子と写ってる写真……生徒手帳が風でめくれて……」



「何で?」



 愛の声が低く響いた。


「あの写真……



愛は三年前に南部デパートの屋上で、飛び降り自殺しようとしてたよね?」



 愛はじっと、悲しそうな表情で、目を閉じ唇をかみしめてた。
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