永遠の恋
凉祐が眠る墓の前で手をあわせ、目をつむつた。
(ねぇ、凉祐、あなたはあたしと居て幸せだったあたしはあなたになにができたかなぁ)
いまにも溢れ出しそうななみだをこらえて、そっと目をあけ空をみあげた。空はムカつくほど雲一つなくて綺麗だった。
『ねぇなよあたしの代わりに凉祐、支えてくれてありがとうね』
「ううん。」
なよは首を横に振った。
『一つ質問していい』
「うん。何」
『凉祐は、あたしと居て幸せだったかなぁ』
あたしは、つぶやくように言った。
「幸せだったよきっと。」なよの言った言葉は優しくでも声は弱かった。
帰りの駅のホーム。
「また、帰って来てね」
『うん帰ってくるよ。』あたしは、笑顔で言った。ガタンゴトンガタンゴトン。
電話がきた。
『電車きちゃった。もう行くね』
「まってはいこれ。」
封筒をもらった。
『何これ。』
「凉祐からの手紙。あずかってた。ほら、もう行きな。電車出発しちゃうよ」なよは笑顔で言ってくれた。『うん。ありがとう。バイバイ』あたしは電車にのった。
電車のなかであたしは手紙の封をあけた。
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