愛したのはプレイボーイ
もういらいらはピークに達していた
気安く名前で呼ぶなと思う
海の文句を言うなと思う
ただでさえこの後の自由行動でいらいらしなきゃなんねーのに
この時間がゆっくり過ぎればいいと思った
「坂妻くん、頭いいんだね」
後ろから海の勉強している姿をずっと見ていたいと思った
坂妻なんかじゃなくて俺がそばにいたいと思った
海はバカだから勉強は俺が教えたかった
坂妻なんかじゃなくて俺を見て微笑んでほしかった
その笑顔を独り占めしたいと思った