愛したのはプレイボーイ
「遅い」
「だってぇー…」
神社までの道のりは地味に長い
しかも行く途中で日が落ちてきている
「すそ、つかんどけ」
そういって奏は一度止まってくれた
「うん…」
今までの12年間の夏祭りのどの年より今年は緊張した
斜め後ろから見える奏の横顔がカッコよく見えた
あの彼女の事件?の時からあたしは少し変になった
奏もぜんぜんこっち見ないし
「なぁー」
「ん?」
「暗くなっても顔、見えるかな」