ボーダー
「何?」
タオルを首にかけながら
彼女が言う。
「ボール貸して。」
言いながら
彼女からボールをとる。
「なあ、これが入ったら
付き合ってくれる?」
彼は構えながら
彼女に伝えた。
「えっ?」
びっくりした彼女は
思わず後ずさる。
「お前、俺の気持ち、
知らないだろ?
本当はあのセリフ
俺がお前に
言うべきだったのかもな。」
そう言って彼は
ボールを放った。
それはキレイに
ゴールに吸い込まれて
地面に落ちた。
「入った....。」
「当たり前だろ?
俺、バスケ部の
キャプテンなんだから。」
誇らしげに言って
「返事きかせてよ。」
と続けた。