ボーダー


彼女はニコッと笑って

「ここ、ね?
水で濡れてて
紙にシワが寄ってるの。
あなた昨日
カフェラテ飲んでたから
もしかしたら
水滴がついたのかなって
思って。」

プリントを
指差しながら言った。


「そうなんだ。
本当ありがとうね。」

彼は
彼女が目の前にいることが
いっぱいいっぱいで
それしか発することが
できなかった。


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