恋花




職員室までノートを持っていって教室に戻ると女子が黄色い声をあげて群れている

…群れているって言い方はないか



「あっマイ!」



「アヤ、これなに?」



「あのね、早坂先輩が教室に来て…マイを待ってるの」



嘘…あっ私が今日行かなかったから、だよね




「マイ、大丈夫?」



「…うん、大丈夫だよ!」



「一緒に行くよ」



「えっ?」



にっこり微笑んだアヤは私の手を引いて女子の群れに近づいた



「ねぇ、ごめんね

通りたいんだけど」



「あっごめんなさい」



そう言ってたくさんの女子がどいてく


アヤは男子にも女子にも人気者なんだよね

頭が良くて
性格も良くて
顔もスタイルも
すべてが完璧過ぎるから

皆のあこがれ、もちろん私もあこがれなんだよね




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