恋花




「なにあんた…その態度超イラつく」



「それはこっちのセリフです、先輩」



にっこり笑って言うと怒りでか顔を真っ赤にする先輩は



「あんた、調子にのんじゃないよっ」



そう言ってまた手を振り上げた

やっばい、これ痛そうだなぁ…なんて思って芽をギュっと瞑っても一向に痛みは来ない



「そっそうたぁ…」



そんな甘い声が聞こえたから恐る恐る芽を開くと

チャラ男は先輩が振り上げたつけ爪でコーティングされた手を掴んでいた



「なにしてんの?」



見て分かってよ

あんたのせいで2度目にぶたれるはめになったじゃん

でも良かった、チャラ男先輩が来てくれて



「先輩、私帰っていいですか?…もちろんさっき言った通りなのでもうこんなことやめてくださいね?」



そう先輩に万年の笑みをすると



「ちょっと待ちなさいよ!」



そう言って開いている手で私を掴む

チャラ男先輩はなにしに来たの?
止めてよ、ちゃんと

しかも先輩方、チャラ男先輩が来たから声のトーンが違うんですけど




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