恋花

「…せっせんぱい？」



「なーに？」



チュッって音が耳に響く中

私はこの状況を変えるいい考えがでたの



「ねぇ、一緒に風太の散歩に行きません？」



「いいよ…」



やった



「でも、その前に」



…何かいい悪戯を思いついたように微笑んで私を抱きしめる力を強めて



「イチゴちゃんがキスしてよ、颯太好きって言いながら」


「はっ！？…無理です、絶対にいや」


「それと、彼女なんだからタメ語ね」



まぁ、タメ語はいいけど…キスと好きは無理



「いいじゃん、さっきは言ってくれたでしょ？」



「もう言わない…、だから先輩が……颯太が私の分も言って、キスして」



そう言いながら颯太を見上げると



「そんな可愛い顔で言うのは卑怯」



なんて拗ねたような顔をして私にキスをした
優しく、触れるだけの


…やっぱり風太にそっくり

そんな颯太が大好き、…です