Genius~守り人~
だが草火は他の人達とは違う。


今まで彼女に話したことが外に出たことは一度もない。



草火に本心を話せる理由はそれだけではない。


上手く言い表すことが出来ないが…


來にとって草火はほんの少しだが心を開ける存在。

一緒にいると僅かだが安らぎを感じることが出来る。


その訳を來はハッキリと分かっていない







「確かに不思議ねぇ…あの人がヒトの事気にするなんて。
それに言葉もとても気になるわね…」


頬に手を当て首を傾ける。


「そういえば夢に出てきたっていう影ってどんなものだったの?」

「影…ですか…?
人の形が多いですが日によって大きな獣のだったりします。」

「獣…?」

「はい。鳥のような大きな影」


大きな影は一度だけ翼を広げた。

だから"鳥"の類いと分かった。

しかし分かるのはそれだけ。



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