Genius~守り人~
『目覚めたようだな。』


気が付くとそこは小さな小屋


隣には黒い服を身に付けた男


『―姉は?』


ぼんやりとしたまま男に尋ねる。


『一緒にいた女か?ソレなら死んだ。』




シ ン ダ …



やっぱり…




『そう』







ガタン



建て付けの悪い扉が開き一人の人物が現れた。





足の先まで隠れる程長いローブに深く被ったフード



傍らの男が『御前』と呼び頭を下げた。



『この子どもがこの村の生き残りか?』


男に尋ねる。



『はい』



生き残り…?…私が……なら、みんな……




『何で…』




『原因はお前の力だ。』



『私の力?』



『そうだ。』

眼鏡をかけた男が話を引き継ぐ。


『お前の力は災いを呼ぶ。だからヤツらはお前を殺すためこの村を襲撃した。』








私だけの為になにもない人が死んだ………?






―姉も?





母さん達も……?













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