Genius~守り人~
「コレ、渡そうと思ってさ。
親父から預かってたんだ。
『來奈が自分の力を受け入れたとき、渡してやれ。』って。」
そう言って裕は彼女の掌に出した小さな巾着を乗せてやる。
「なんだよ、コレ。」
來奈は結ばれた包みの紐をとき、中身を出してみる。
すると中から小さな紅色の石が出てきた。
「それは朱雀石。
術を使う時には最大限に力を引き出し、使わない時には気配を最小限に抑える。
朱雀のお前にしか扱えない物だ。」
「そんなモノ有ったんだ。まぁ、…アリガトな。」
石を摘み、太陽の光を透かしてみた後裕に目向ける。
「で…なんで今のタイミング…」
「それは言うな。」
縁側に腰掛けた裕は來奈の言葉を遮り、待った、と言うように手を彼女の顔の前にかざす。
「…裕の事だ、どうせ忘れてたんだろ?」
「…」
図星をつかれた裕は黙り込む。
親父から預かってたんだ。
『來奈が自分の力を受け入れたとき、渡してやれ。』って。」
そう言って裕は彼女の掌に出した小さな巾着を乗せてやる。
「なんだよ、コレ。」
來奈は結ばれた包みの紐をとき、中身を出してみる。
すると中から小さな紅色の石が出てきた。
「それは朱雀石。
術を使う時には最大限に力を引き出し、使わない時には気配を最小限に抑える。
朱雀のお前にしか扱えない物だ。」
「そんなモノ有ったんだ。まぁ、…アリガトな。」
石を摘み、太陽の光を透かしてみた後裕に目向ける。
「で…なんで今のタイミング…」
「それは言うな。」
縁側に腰掛けた裕は來奈の言葉を遮り、待った、と言うように手を彼女の顔の前にかざす。
「…裕の事だ、どうせ忘れてたんだろ?」
「…」
図星をつかれた裕は黙り込む。