Genius~守り人~
來奈は目を伏せた。

「見捨てないってこと?」


護の問いにまた首を横に振った。


「そんなものではない。囚われた若しくは寝返ったならば哀哭溜の内部情報を漏らさぬよう……殺す……」




「…内部情報……?」


「知っているの?どうして?」


コクリと頷く來奈。





「……オレは…哀哭溜の……幹部の一人……だから…………」

絞り出すような來奈の声

再びあげられた瞳はまた布団の上に落とされた。

驚きを隠しきれない秋穂と顔色を変えない護







信じるといってもまだ信じきれていない


この人たちにこの事を言っていてもいいのだろうか




決めていても、どうしても揺らいでしまう






オレは…………オレは………………
















でも、これだけは言える












ヒトを……関係のないヒトを巻き込みたくはない………


















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