Genius~守り人~
「貴女のことは護から聞いているよ。ようこそ、新しき朱雀。」

穏やかな口調の帝





…コレが…狂帝…?









暫くの沈黙が流れる




その沈黙を破ったのは帝。


開口一番に出てきた言葉は

「すまないね。」

だった。


そして軽くではあるが頭を下げる。


一同は目を丸くした。


国の頂点に立つ人が頭を下げることなどそうそうあることではない。


その中で來奈だけはジッと帝を見据えている。


「…父…いや、先帝のあのような政でこの様なことを起こしてしまって…
申し訳ない。」








……







……………父……………?


…どういう……?




「…父…?」



一時、間を置いて帝を見上げる


「狂帝は私の父…
先帝は既に逝去しその後私が帝に就いのだよ。もう、何十年も前になるかな…」



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