Genius~守り人~
「私は気にしない。來がどうであっても。
それにあなたを奴らに売るつもりも無いわ。
…來……私はもう喪いたくない……」


ドサリとヒトの倒れていく音がする。


「…私を仲間にいれて…」


來奈は驚いて振り返る。


「簡単に受け入れてもらえないコトは分かってる。」


沙柚は掛かり来るヒトたちを切り捨てたりはしていない。


みぞおちや後頭部を狙い気絶させていくのみ。


「…私はもうイヤ…陰に居るなんて…アノヒトたちと居るなんて…
…草姉のコト聞いたわ…事故じゃ無かったって…」


いつもは笑っている沙柚の瞳は悲しみが帯びている。


「沙柚……本当に良いのか?」


「覚悟は出来てる。それに來が一緒なら。」


「…分かった…オレは…沙柚を信じる。」


「ありがと」


沙柚に笑顔が戻った。


そして


「行くよ!來!!」




ケープを脱ぎ捨て哀哭溜の組員に立ち向かう。







反動で動きが鈍った來奈を沙柚カバーしていく。


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