Genius~守り人~
「っ……」


來奈は膝をついた。


「來!!」


それに気づいた沙柚


しかし絶えることのない虚ろな目の者たちは、そちらに行くことを許してはくれない。


荒い息をしながら來奈は上体を起こし、また一人を倒した。


「ハァ……ハァ……」


剣を地に差し身体を支える。





ふと、ある気配が近づいてくる。

ヒトではない



視界の映ったモノは赤と青の2本の短剣


それらは意志を持っているかのように、他のヒトに当たることなくこちらに突き進んでくる。


― …避け……ないと………



思っていた以上に反動は大きい


身体は鉛のように重く感じる


思うように動いてくれない。


周りの時がゆっくりと流れる。










そして短剣は目前に迫る。













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