Genius~守り人~
來奈が出て行った後、十数人が広間に残された。



「遂に、風火來奈が哀哭溜を…」

少しの沈黙の後、中年の男が口を開いた。

「帝もよく決心なされました。」

「いよいよ、奴らがいなくなる!」

「どれほどこの事を待ち望んだことか…」

「奴らから受けた被害は計り知れぬ。報いを受けるのは当然だ。」
などと、口々に言い始めた。



《哀哭溜》この名を知らないという人はこの国にはいない。

政府に恨みを持ち、政府を潰そうと企てる闇の組織。

数十年前に姿を現して以来、様々な事件を起こしている。

それにより受けた被害・損害は測り知れない。

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