君の笑顔





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「───じゃあ悪いんだけどさ、美桜奈。この間のアンケートの集計、そこの男の子とやっててくんないかな。」

「え?」




職員室に用事があるからといって席を立った遥が指差したのは、教室の入り口にいた男の子。




「……どうも。」




黒ブチ眼鏡をかけた前髪の長い彼は、素っ気ない態度で軽く頭を下げた。




「彼、2年のなかとう君。体育委員の書記だから呼んでおいたの。」

「そ、そうなんだ。」




おおまかな説明だけをして、遥は廊下へと去っていってしまった。










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