君の笑顔
教室に残されたのは私とその男の子2人。
「えっと…?」
「あっ、私!遥の友達で。本当はボランティア委員なんだけど、今日は手伝ってたんだ……です。」
「そうなんですか。」
ちらりと私の方を見て、なかとう君とやらは遥が座っていた席、私の正面に座った。
(うわわ…たぶんこういう子って女の子に人気高そうな……。)
一言でいうなら『かっこいい』。
彼はそんな顔立ちをしていた。
それに態度が落ち着いてるっていうか…なんか、大人っぽい。
(こんな子2年生にいたんだ…。緊張して思わず敬語使っちゃったし。なんか私の方がこんな緊張して…落ち着かなきゃっ!)
私は彼の年下とは思えない顔立ちと雰囲気に魅せられ、しばらく見とれてしまっていた。