この日の花火を忘れない
『プロ失格』と言われても、言い訳出来ない。



スタンドを見ていて、そんな気持ちが込み上げてきて、思わず下を向こうとした。

その瞬間。



「大地―! 下向くな! 顔上げろ!」



スタンドからの罵声に交じって聞こえた声に、ハッとして顔を上げ、声のした方を見た。

すぐに声の主は、分かった。

練習場でいつも声を掛けてくれるサポーター、通称『親父さん』。

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