この日の花火を忘れない
ヒュー ドン ドーン……

赤、緑、黄……カラフルな花火が夜空に輝く。



ホーム側のスタンドでは、相手のサポーターが嬉しそうに花火に酔いしれていた。

でも。

アウェイ側の俺達のサポーターは……唇を噛み締め、今日の悔しさを胸に刻むように、ジーっと暗い空に咲く花火を見つめていた。




俺は……。




きっと負けた悔しさからだと思うけど、その花火を『綺麗だ』とは思えなかった。


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