キミ色ヘブン
初めての暴走は想像してたよりも怖くて。始めから、臆病な私は手も足も震えっぱなしだった。
耳をつんざくような音に体を揺さぶるような強い振動。
中山君はさっきまで首にかけていたバンダナを目の下ら辺に巻いていて。周りを見れば、ほぼ全員がマスクかバンダナで目から下を隠していた。
その中で私が見分けられたのは真っ赤な髪を風になびかせている黒田君。
それから金色に近い髪の彼女を後ろに乗せた銀髪の高藤君だけ。
知らない人と、知らない世界。それだけで凄く怖かった。
だけど
『後ろ!見て!きれーだろ!?』
爆音の中でたぶん中山君はそう言った。背中を通して聞えたこの台詞。
私、中山君の好きなモノを見てみたい。
勇気を出して振り返った後ろに目映いばかりの光、光、光。
それは揺れながらくっついたり、離れたり。見たことのない幻想的な光景だった。
「綺麗……」
耳をつんざくような音に体を揺さぶるような強い振動。
中山君はさっきまで首にかけていたバンダナを目の下ら辺に巻いていて。周りを見れば、ほぼ全員がマスクかバンダナで目から下を隠していた。
その中で私が見分けられたのは真っ赤な髪を風になびかせている黒田君。
それから金色に近い髪の彼女を後ろに乗せた銀髪の高藤君だけ。
知らない人と、知らない世界。それだけで凄く怖かった。
だけど
『後ろ!見て!きれーだろ!?』
爆音の中でたぶん中山君はそう言った。背中を通して聞えたこの台詞。
私、中山君の好きなモノを見てみたい。
勇気を出して振り返った後ろに目映いばかりの光、光、光。
それは揺れながらくっついたり、離れたり。見たことのない幻想的な光景だった。
「綺麗……」