キミ色ヘブン
なんかめちゃくちゃ恥ずかしい。

そう思った瞬間、教室の外で島先生の声が響いた。

『よぉ、三上。今はここに入るんじゃねぇぞ』

『なんでですか?』

『今、ゴリラがさかってるから。へんなモン見たくないなら、ドアは開けるんじゃねぇ』

『……先生、さっきその隙間から覗いてませんでした?てか先生は美術室の前で何やってんですか?』

『……見て分かるだろ?ドアの掃除だ』

『向こうから見てて、先生が何を覗いてるのかなって思って私、ここに来たんですけど?あ、ついでに現像した写真を取って行こうとは思ってるんですけどね?』

ブッと吹き出した私。

中山君は『んにゃろう!』と素早く立ち上がる。

そしてドスドスと大股で歩き、勢い良くドアを開けた。
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