キミ色ヘブン
当然そこには『おっとバレたか』と言うわざとらしい島先生と、準備室に向かう三上さん。

「島ッ!覗きなんて絶対に教師失格だ!」

「うるせぇよ、中山。教師呼び捨てにすんじゃねぇ。お前こそ、なに神聖な美術室でイチャイチャしてんだよ」

「してねぇよ」

「いいや、してました。“さっちゃんって呼んでいい?”とか言ってただろうがッ!」

ビシッと島先生が中山君を指さす。

「うお!まさかそんなトコまで聞いてやがるとは!」

「中山ッ、気安く“さっちゃん”とか呼ぶんじゃねぇよ。ましてやあんな事とかこんな事とか考えてんじゃねぇぞ?」

島先生が中山君のおでこを小突く。

「あ?考えるだろ。普通、男ならば。悪いか!」

おでこを押さえながら、中山君はそんな事を口走る。

いや、悪くはないんだけれども。そんなハッキリ言われると。

しかも島先生にそんな宣言されると、私はどうしようもなく恥ずかしくなるのだけれど。

「あ、さては島、さっちゃんに気が!?やっぱ、そうか!なんかさっちゃんにだけ親しげな感じだしなッ!」


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