キミ色ヘブン
島先生がチラリと私を見る。『もう教えてやれば?』とその目が語っていた。
中山君はと言えば、相変わらず暴走し続けたままで。
「さては!実はそんなに美人じゃあないけど、さっちゃんは素敵だって気づいちゃってんだろ?教師らしからぬ感情抱いてたりすんのか?はい、でも残念でしたぁ──」
残念なのは本人目の前にして『そんなに美人じゃあない』とか言い放ったあんただよ。
そう心で突っ込みながら、なるべく優しく彼の妄想を止めてあげた。その後に襲ってくるパニックを想定して、穏やかに言い聞かすように。
「中山君、島先生はね、うちのお姉ちゃんの婚約者なんだよ。わかる?つまり……だからそのうち私の義理の兄になるの。面倒だから学校には内緒にしてるけど……」
中山君はと言えば、相変わらず暴走し続けたままで。
「さては!実はそんなに美人じゃあないけど、さっちゃんは素敵だって気づいちゃってんだろ?教師らしからぬ感情抱いてたりすんのか?はい、でも残念でしたぁ──」
残念なのは本人目の前にして『そんなに美人じゃあない』とか言い放ったあんただよ。
そう心で突っ込みながら、なるべく優しく彼の妄想を止めてあげた。その後に襲ってくるパニックを想定して、穏やかに言い聞かすように。
「中山君、島先生はね、うちのお姉ちゃんの婚約者なんだよ。わかる?つまり……だからそのうち私の義理の兄になるの。面倒だから学校には内緒にしてるけど……」