キミ色ヘブン
「あ……?へ?へぇ?はぁぁぁ?」

やっぱダメだったか。中山君、口がポカンッて開いたままだ。

その横を写真片手に三上さんが『島先生が義理のお兄さんかぁ。中山君、ここは落ち着いて考えたほうがいいと思うよ』とポンッと肩を叩いて通りすぎる。

偶然見えたその口角がちょっと上がっていて。

ああ、三上さん笑いを堪えてるんだなって思った。

「って訳だ。……で、まだ何かケチつけるのかぁ?」

島先生が中山君を挑発するように覗く。

「お……お、お、お兄さん!」

「黙れ!お前の“お兄さん”になる気はサラサラねぇ!」

中山君の広めのオデコに島先生のデコピンが炸裂した。
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