キミ色ヘブン
でもその日の空は今にも泣き出しそうな空で、

「あ、!中山君、なんか夕立ちがきそうだよ。ほら」

「ホント?夕立ちって好きなんだ」

中山君は鞄に伸ばした手を引っ込め、浮かせた腰を沈めた。

「なんか意外。中山君って雨より晴れってイメージが強いから」

「イメージなんていい加減なモンだよね」

中山君は笑う。
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