恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
「………へ?」
俺の名前を呼ぶ大きな声が聞こえ、声がする方を向いた。
「へ?じゃねぇよ…一真、ま〜た話聞いてないな?」
そこにいたのは陽翔で、呆れた様子で俺を見ている。
「ったく……一真、暑さに頭でもやられたか?」
「いや…大丈夫。」
ただ考え事をしてただけだ。
「ならいいけど。一真のことだから、ど〜せ希ちゃんと茉央のこと、考えてたんだろ?」
「ん〜…」
いつもならそうだけど、今日はちょっと違うな。
「あれ?違うのか?」
微妙な反応をした俺を見て、陽翔はそう言った。
「まぁ…な。」
「珍しいこともあるんだな…で、何考えてた訳?」