恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
やきもち
「そう言えばさ…」
晩ご飯の後。
さすがに少し飽きたのか、教科書を置いて、お気に入りのおもちゃで遊ぶ茉央の頭を撫でながら、かーくんが口を開いた。
「ん?」
「俺、明日から3日間休みだろ?茉央連れて、どっか遊びにでも行く?」
そうだ…
かーくん、今年は仕事で色々あって、お盆休み返上で学校行ってたんだ─
「そんな…いいよ。かーくん、普段から休みないんだし…たまにはゆっくり休んだら?」
私がそう言うと、かーくんは納得いかないといった表情を見せた。
じゃあ…
「そうだ!ねぇ、かーくん。実家帰らない?」
これは名案だよ!
お盆は過ぎちゃったけど、せっかくの機会だし、かーくんの実家に帰るのもいいと思う。
「実家って……俺の?」
「うん。だってさ、お正月以来帰ってないでしょ?だから、もしどこか行くならそうしたいな。」