恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
茉央、寝かせといてよかった。
子供がいると、あんまりこんなことは出来ないし─
「私の居場所……」
「ん?」
「ここ。本当は私『だけ』って言いたいけど、私と茉央と…赤ちゃんの居場所なの。」
かーくんの胸の中は、私たちだけの特等席だから…
「うん…そうだな。俺は、あの時誓ったんだ。大切な人を守り抜く…って。」
そう言われて、私は『あの時』のことを思い出した。
私とかーくんの結婚式。
あの時は、もう既に茉央がお腹にいる状態で…
家族と本当に親しい人たちだけを呼んで、小さなチャペルで結婚式を挙げたっけ─
「希の居場所がここのように、俺の居場所も希のいるところ。そうだろ?」
「…うん//」
「これから先何があっても、希はずっと俺のだし、俺が守っていくから。」
私を想う気持ち。
それが…
かーくんのお義兄さんへの『敵意』つまり『やきもち』に繋がるんだ。
「ありがとう…かーくん。」
「…え?」
伝わったよ、ちゃんと─
「愛してる。」