恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
「…私はかーくんしか知らない。けど、それでよかったんだって思う。だって…自分が初めて愛した人と、これからもず〜っと一緒にいられるんだもん♪」
だから…私は幸せ。
そう言って希はニッコリ笑うと、俺の唇にキスをくれた。
「……っ!かーくん、髭、痛い…」
え…髭?
言われて触ってみると、いつもより生えてる気がした。
「ほら、早く起きて髭剃って!かーくんには髭似合わないから!」
「はいはい…」
なんか、さっきすごく嬉しいこと言われたはずなのに、髭のせいで感動が薄れた。
しかも、希からキスしてくれるなんて珍しいのに。
起きるのを躊躇って、してくれないかな〜?って、何気に思ってたのに─
「かーくん、早く!!」
ま、いっか。
「わかったよ…じゃ、一緒に行こ?」
さっき繋がれた手を握り返して、俺は希に微笑んだ。
「え…ちょっ、かーくん?」
「だって…希、言っただろ?これからず〜っと一緒にいるって♪」
大切な人とは、ずっと一緒にいたい。
その想いは俺も同じだよ?希─