恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
帰省
本当…
朝から色々あった。
あの後起きた茉央は、今日は出掛けるからってすごく機嫌がよくて、私としては嬉しかったんだけど…
「どうした?希。」
「…何でもない。」
問題は『この人』だった。
もう…
茉央より子供みたい─
私は『あれ』をそういうつもりで言ったんじゃない。
なのに…
かーくんったら、私の行くところ全部について来ちゃうんだもん。
もう…本当呆れちゃう。
でも、朝ご飯を作るのを手伝ってくれたり、後片付けをやってくれたのはいいことだけどね─
まぁ…あっちに行けば、かーくんもそんなにベタベタしなくなるだろう。
「…茉央はパパに似なくて、本当にいい子だね〜」
「え?何か言った?」
皮肉っぽく呟いた言葉は、かーくんには聞こえなかったみたい。
「ううん、別に。」
私はさらっとそう答え、茉央をチャイルドシートに乗せた。