恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
「「……………」」
かーくんとお義兄さんは、その一瞬で静かになった。
お義母さん…
恐るべし。
状況をわかっていないであろう茉央は、お義母さんに抱かれながら何故かパチパチと手を叩いている。
「もう…あんたたちはいっつもそれね。顔合わせる度に喧嘩ばっかりして…ちょっとは仲良く出来ないの!?」
いい大人が2人。
お義母さんに説教されてる─
これ…始まったら止まらないから、私はお義母さんから茉央を預かり、説教の様子を静かに眺めることにした。
「茉央、パパ怒られてるね…」
「ぱぱ、め〜のぉ?」
「うん…今回は、ね。」
私がそう答えると、茉央は少し寂しそうな顔をしながらかーくんの方を見た。
「ぱぱ……」
「…大丈夫だよ、茉央。これ終わったら、パパにいっぱい遊んでもらおう。ね?」
たまにはこうやって、情けない父親の姿を見せるのもいいかもしれない。
なんて思う私だった─